認知症かもしれないと思ったら|高槻市の相談先と、受診までにできること
同じ話を何度も聞かされる。通帳が見つからないと騒ぐ。鍋を焦がした跡がある。それでも本人は「どこも悪くない」と言い、病院に行こうと持ちかけると機嫌が悪くなる。自分の身内が、もしかしたら認知症かもしれないと思ったきっかけで多いものです。
この状況で最初にお伝えしたいのは、診断がついていなくても相談を始められるということです。高槻市には認知症についての相談窓口があり、受診をどう勧めるか、という段階からの相談を受けています。ご本人を連れて行く必要はなく、ご家族だけで、電話からでも構いません。

診断の前でも、相談は始められます
介護保険のサービスを使うには要介護認定が必要ですが、相談そのものに認定も診断も必要ありません。高槻市の窓口では、認知症が疑われる初期の段階からの相談を受け付けています。
相談して何が得られるのかというと、次の一手です。どの医療機関にかかればよいか、本人にどう伝えるか、いま使える見守りのしくみがあるか。ご家族だけで抱えていると、受診を勧めては断られる、という往復で数か月が過ぎてしまうことがあります。
なお、症状について判断できるのは医師だけです。この記事では相談先と段取りをご案内しますが、認知症かどうかの見極めや治療についてはお伝えできません。心配な様子があれば、まずは相談窓口を通じて医療につながる道筋をつくってください。
高槻市の相談先

地域包括支援センター
高槻市には地域包括支援センターが市内12か所あり、町名ごとに担当地区が決まっています。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などが配置され、高齢者やご家族からの相談を無料で受けています。認知症についての相談も、ここが入口になります。
どのセンターが担当かは、高槻市のホームページで町名から確認できます。ご本人が同席していなくても、離れて暮らすご家族からの電話でも相談できます。
認知症地域支援推進員が配置されている2か所
高槻市は、認知症に特化した役割を担う認知症地域支援推進員を、高槻北地域包括支援センターと五領・上牧地域包括支援センターの2か所に配置しています。認知症疾患医療センターである新阿武山病院などと連携しながら、相談と支援にあたっています。
| 認知症地域支援推進員(高槻北地域包括支援センター) 高槻市大字原112 電話072-687-8010 認知症地域支援推進員(五領・上牧地域包括支援センター) 高槻市井尻2-37-8 電話072-660-3608 高槻市 福祉相談支援課 高槻市役所本館1階14番窓口 電話072-674-7171 |
お住まいの地区の担当センターに相談したうえで、必要に応じてこの2か所や福祉相談支援課につながる形でも構いません。どこから連絡しても差し支えありません。
認知症初期集中支援チーム
市や地域包括支援センターだけでは対応が難しい場合に、認知症初期集中支援チームが連携して、受診の調整やサービス利用、ご家族への支援を集中的に行うしくみがあります。医療と介護の専門職で構成され、40歳以上で自宅で生活されている方のうち、認知症の診断がない方、または診断を受けていても継続的な支援につながっていない方が対象です。
安定した支援につながるまでの、初期段階に限った関わりです。相談は福祉相談支援課または各地域包括支援センターへお伝えください。
本人が受診を嫌がるとき
ご家族からのご相談で最も多いのが、この点です。本人に自覚がない、あるいは自覚があるからこそ認めたくない。どちらの場合も、正面から説得すると反発が強くなります。
現場でよく取られている方法として、健康診断や別の持病の受診に合わせて、かかりつけ医に相談してもらう。ご家族が先にかかりつけ医に事情を伝えておく。本人が信頼している人(きょうだい、以前からの友人など)から話してもらう。「私が心配だから一緒に行ってほしい」という言い方に変える。などがあります。
どれも確実な方法ではありませんが、一つ試して駄目でも、別の入口がありますし、ご家族だけで作戦を立てるより、相談窓口や、かかりつけ医と一緒に考えたほうが選択肢が増えます。
あわせて、受診を待つ間にできることもあります。気づいたことを日付とともに書き留めておくと、受診したときに医師へ伝える材料になります。いつから、どんな場面で、何が起きたか。この記録は、後の要介護認定の調査でも役に立ちます。
進行の見通しを知る「たかつきオレンジガイド」
高槻市は、認知症ケアパスとして「たかつきオレンジガイド」をホームページで公開しています。認知症が疑われる初期の状態から、進行の状態に応じて、いつ、どこで、どのような支援体制があるのか、対応のポイントを流れとして示したものです。
市の説明にもあるとおり、認知症の状況は個人によって異なるため、必ずこの経過をたどるわけではありません。ただ、今後起こりうることの見当がつくだけでも、ご家族の心の準備が変わるのではないでしょうか。今この段階で何を考えておけばよいのかを確認する目的で、一度目を通しておかれるとよいと思います。
介護保険はどう使えるのか

認知症は、要介護認定のなかで評価されます。身体的に不自由がなくても、見守りや声かけに手間がかかる状態であれば、それが判定に反映されます。実際、要支援2と要介護1の分かれ目のひとつは認知機能の低下の有無です。区分ごとに使えるサービスの量については「要介護1と要介護2は何が違う?」で整理しています。
65歳未満だから、介護保険の対象ではないのではということについて、ひとつ知っておいていただきたいことがあります。介護保険は原則65歳以上が対象ですが、40歳から64歳の方も、国が定める16の特定疾病に該当すれば利用できます。この特定疾病には「初老期における認知症」が含まれており、若い年代で診断を受けた場合も、介護保険の対象になり得ます。
認知症の方に向けたサービスとしては、認知症対応型通所介護(認知症の方を対象としたデイサービス)や、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)があります。グループホームは要支援2以上の方が対象です。高槻市内にどれだけあるかは、市の「高齢者くらしに生かそうサービスガイド」に一覧が掲載されています。
地域のしくみとしては、認知症の方やご家族、地域の方が誰でも参加できる認知症カフェが、市内10数か所で月1回程度開かれています。開催場所や時間は、認知症地域支援推進員か地域包括支援センターにお尋ねください。
早い段階で手を打っておけること
行方が分からなくなることへの備え
外出して帰れなくなる心配が出てきたら、高槻市の三つのしくみが使えます。
・行方不明高齢者SOSネットワーク。あらかじめ情報を登録しておき、行方不明時には協力機関へ情報提供が行われます
・見守り安心ネットワークシール。二次元コード付きのシールを配付するもので、読み取ると連絡先が表示され、保護された後の身元確認が早く進みます
・行方不明高齢者家族支援サービス。位置検索システムを使い、ご家族が早期に居場所を特定できるようにするものです
いずれも窓口は福祉相談支援課です。まだ一度も迷ったことがない段階でも登録はできますので、行方がわからなくなってから慌てて調べるより、先に手続きを済ませておくほうが確実です。
お金と契約のこと
判断能力が落ちてくると、預金の管理や契約に支障が出てきます。高槻市には、判断能力が不十分な方の財産管理や重要な契約を支えるための成年後見制度についての相談窓口があり、福祉相談支援課が受け付けています。申し立てをする親族がいない場合は、市長が申し立てを行うこともできます。
後見制度に至る前の段階では、高槻市社会福祉協議会が行う日常生活自立支援事業があります。福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理、通帳や印鑑の預かりを行うもので、利用料は収入や預貯金の額に応じて決まり、相談は無料です。問い合わせ先は電話072-661-7000です。
この二つは、いずれも本人の判断能力がまだ残っている段階のほうが選択肢が広くなります。話しにくい話題ですが、早めに触れておく価値があります。
よくあるご質問
Q1. 認知症の診断がなくても、ケアマネジャーに相談できますか
A1. できます。相談は無料で、要介護認定を受けていなくても構いません。認定の申請を代行することもできますので、どこから手をつけるかという段階からご相談ください。
Q2. 本人が拒否しているのに、家族だけで相談してよいのでしょうか
A2. 構いません。ご家族だけの相談を受けている窓口ですし、ご本人に無断で話を進めるわけでもありません。むしろ、ご本人にどう伝えるかを一緒に考えるための相談だとお考えください。
Q3. もの忘れの相談は、何科にかかればよいですか
A3. 医療機関の選び方はご本人の状態や通いやすさによって変わりますので、相談窓口やかかりつけ医にご確認ください。高槻市は認知症疾患医療センターである新阿武山病院と連携する体制をとっており、地域包括支援センターや認知症地域支援推進員に相談すると、受診先について情報を得られます。
Q4. 要介護認定の調査で、本人が「できます」と答えてしまいそうです
A4. よくあることです。調査の際に、日頃の様子を書いたメモを用意して調査員にお渡しください。ご本人の前では言いにくいことがあれば、別室で伝える、事前に伝えておくといった方法もあります。
Q5. 離れて暮らしていても相談できますか
A4. できます。遠方のご家族からの電話相談も受け付けています。離れた場所から実家の親を支える方法については「遠方から高槻市の実家の親を支える」でまとめています。
認知症の心配がある段階からのご相談も承ります
| カサージュ・ケアプランセンターは高槻市の指定居宅介護支援事業所です。 主任介護支援専門員が在籍し、管理者をはじめ看護師資格を保有しているケアマネジャーが在籍していますので、医療機関との連携が必要なご相談を得意としています。 物忘れが増えてきたが受診を嫌がっている、要介護認定をまだ申請していない、診断は受けたが何から手をつければよいか分からない、要支援から要介護になったなどどの段階のご相談でも承ります。 遠方にお住まいのご家族からのお問い合わせにも対応しています。 診断がついていない段階でも構いません。話を聞いてみて合わないと感じたら、そこで終わりにしていただいて差し支えありません。 【お問い合わせ】 カサージュ・ケアプランセンター 電話:072-628-7892 受付時間:9:00~17:00 土日祝を除く |
