親の退院が決まったら、ケアマネジャーはどう探せば良い?|相談のタイミングと段取り

「来週には退院できそうです」

主治医からそう告げられたとき、ほっとすると同時に、別の不安が頭をもたげます。今の状態で家に帰って大丈夫だろうか。ベッドはどうする。お風呂は。日中ひとりになる時間を、誰が見るのか。

入院前と同じ暮らしに戻れるとは限らない状況で退院日だけが決まっていく。この時期にご家族が感じる焦りは、私たちが日々の相談で最もよくお聞きするものです。ここでは、退院に向けてケアマネジャーをどう探し、いつ動き出せばよいのかを整理します。

結論から言えば「退院が決まる前」が理想

先に答えを書いておきます。ケアマネジャーへの相談は、退院日が決まってからでは少し遅い、というのが現場の実感です。

理想は、治療がひと段落して「この先どうするか」という話が出はじめた時点。多くの病院では、入院からおおむね一週間ほどの間に、退院支援の担当者がご家族と面談の機会を持ちます。その面談で在宅に戻る方向が見えたなら、その日のうちに動き出してかまいません。

なぜ早い方がよいのか。退院までに整えなければならないものが、思いのほか多いからです。介護用ベッドや手すりの手配、訪問看護やヘルパーの契約、必要であれば住宅改修。どれも申し込んだ翌日に届くわけではありません。福祉用具ひとつとっても、選定と搬入の日程調整で数日から一週間はみておく必要があります。

そして退院日が近づくほど、ご家族は面会や手続きに追われます。落ち着いて事業所を選び、担当者と話し込む余裕があるのは、実はもう少し前の時期なのです。

「まだ介護保険を申請していない」場合でも動けます

入院を機に介護が必要になった方の場合、要介護認定をまだ受けていないことがほとんどです。ここで手が止まってしまう方が多いのですが、認定を待つ必要はありません。

要介護認定の申請は入院中でもできます。認定調査は調査員が入院先の病院に出向いて実施しますし、申請の手続き自体は居宅介護支援事業所や地域包括支援センターが代行できます。ご家族が高槻市役所の窓口に足を運ぶ時間を取れなくても、進められるということです。

認定結果が出るまでは原則30日以内とされていますが、退院日がそれより早く来ることは珍しくありません。その場合は「暫定ケアプラン」という形で、認定結果を待たずに退院当日からサービスを開始できます。この段取りを組めるのがケアマネジャーですので、認定を待ってから相談するのではなく、認定の前に相談する、という順番で考えてください。

なお、40歳から64歳の方は、末期がんや脳血管疾患など国が定める特定疾病に該当する場合に介護保険を利用できます。年齢だけで諦めず、一度確認してみることをおすすめします。

探し方は大きく三つ

病院の地域連携室に紹介してもらう

もっとも一般的な方法です。病院の地域連携室や相談室には医療ソーシャルワーカーがいて、退院後の生活相談を担当しています。声をかければ、地域の居宅介護支援事業所を紹介してもらえます。

このとき、希望を伝えてかまいません。自宅から近いところがいい、看護師資格を持つケアマネジャーがいると安心、といった要望は、遠慮せずに口にしてください。病院はあくまで紹介する立場であって、決定するのはご本人とご家族です。

高槻市内の地域包括支援センターに相談する

高槻市には12か所の地域包括支援センターがあり、それぞれ担当する町名が決まっています。お住まいの地域のセンターに電話をすれば、事業所探しを含めて相談に乗ってもらえます。病院と自宅が離れている場合、地元の事情をよく知る立場からの助言が得られるのは心強いところです。

ご家族から事業所に直接連絡する

そして、居宅介護支援事業所に直接お電話いただく方法もあります。病院を通さなければならない決まりはありませんし、ご本人が入院中であればご家族からのご連絡で何ら問題ありません。

遠方にお住まいのお子さんから「実家の親が来月退院するので」とご相談をいただくことは、当センターでも日常的にあります。まだ何も決まっていない段階、何を聞けばよいのかも分からない段階で結構です。

ひとつ知っておいていただきたいのは、事業所によっては受け入れができない場合があるということ。ケアマネジャー一人が担当できる件数には上限の目安があり、満床ならぬ「満員」の状態はどうしても起こります。断られても事業所を疑う必要はありませんので、二つ三つと当たってみてください。

退院までの流れ

担当のケアマネジャーが決まると、退院に向けた動きが具体的になります。

まず契約を交わし、ケアマネジャーがご本人の状態を把握するために病院を訪問します。主治医や看護師、リハビリ担当者から情報を集め、退院後にどんな支援が必要かを見立てていく段階です。

多くの場合、退院前に病院でカンファレンスが開かれます。医師、看護師、リハビリ職、ソーシャルワーカー、そしてケアマネジャーとご家族が同席し、退院後の生活について認識を合わせる場です。ここに参加できるかどうかで、退院後の立ち上がりはずいぶん違ってきます。早めにケアマネジャーが決まっていることの利点は、まさにこの場に間に合うという点にあります。

並行して、自宅の環境確認、福祉用具の選定、サービス事業所との調整が進みます。段差や手すりの位置を実際に見ておかないと、机上の計画は役に立ちません。

そして退院当日を迎え、暫定であれケアプランに沿ってサービスが始まります。

こうして書き出すと工程が多く見えますが、これらはすべてケアマネジャーが段取りするものです。ご家族に求められるのは、暮らしの実情と希望を率直に伝えていただくことだけだと考えてください。

相談に費用はかかりません

居宅介護支援の費用は全額が介護保険から給付されるため、ケアプランの作成にも、事業所との調整にも、ご利用者の自己負担はありません。相談の段階で料金が発生することもありません。

介護は先の見えない出費が続くもので、だからこそ相談をためらう方がおられます。けれど入り口のここは無料です。まず話してみることに、金銭的な理由でブレーキをかける必要はありません。

迷っている段階でお電話ください

カサージュ・ケアプランセンターは高槻市の居宅介護支援事業所です。看護師資格を持つ管理者をはじめ、医療機関との連携を大切にしながら、退院後の在宅生活の立ち上げを支援しています。

介護保険の申請がまだの方、退院日が迫っている方、遠方から親御さんのことを心配されているご家族。どの段階のご相談でも承ります。「そろそろ相談した方がいいのだろうか」と迷っておられるなら、その迷いが生じた時点が、ちょうどよいタイミングです。

お問い合わせ
カサージュ・ケアプランセンター
電話:072-628-7892(担当:寺岡)
受付時間:9:00〜17:00(土日祝を除く)